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 ■ 10/27日号バックナンバー
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神戸・京都・奈良で大型展覧会 芸術の秋を満喫しよう


  芸術の秋を彩る大型展覧会が、関西の3都市で開かれ、連日にぎわっている。神戸で開催中の「コロー 光と追憶の変奏曲」(神戸市立博物館)は、19世紀フランスの画家カミーユ・コローの詩情あふれる作品が人気を集める。京都では、欧州の王侯貴族らが愛用した日本の漆器などを集めた「japan蒔絵(まきえ)―宮殿を飾る 東洋の燦(きら)めき―」(京都国立博物館)、奈良では、年に1回、正倉院の宝物を公開する「第60回正倉院展」(奈良国立博物館)が多くのファンを魅了している。



コロー 光と追憶の変奏曲 (神戸市立博物館) 

「天才」にひかれた巨匠たち

  〈印象派の先駆け〉と言われるコローは、ルノワール、ピサロ、ブラック、マティスら西洋絵画の巨匠に大きな影響を与えた。「コロー 光と追憶の変奏曲」では、これらの巨匠の作品22点も並べて展示し、西洋美術の潮流を実感できる。

  うっそうと生い茂った木々の間を1本の小道が延びていく――。「コローの弟子」を自称したピサロの「夏の木かげの小道」と、ルノワールの「木かげ」は、ともに同じ構図で描かれた。両作品とそっくりなのがコローの「マリセルの柳」。三つの作品を見比べると、コローに刺激されてこれらの作品が生まれたことがうかがえる。

  印象派のシスレーも、影響を受けた一人だ。フランスの街並みを描いた「アルジャントゥイユの大通り」は、コローの「ドゥエの鐘楼」をもとにしている。

 

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 〈ドゥエの鐘楼〉 1871年ルーヴル美術館蔵 ©Photo:RMN/ Jean−Gilles Berizzi/ distributed by DNPAC


 

コローの作品をもとに描かれたアルフレッド・ シスレーの<アルジャントゥイユの大通り> (1872年、ノリッジ城美術館蔵)
  多くの巨匠がコローにひかれたのは、その成熟度の高い造形力、斬新な構図、光をとらえる繊細な技法などからだろう。

  コローの影響力の大きさを示すエピソードがある。「ある日、幸せなことに私はコローの前にいた」。ルノワールは、コローと再会した時の感激をこう語った。さらに「世紀の偉大な天才であり、最も偉大な風景画家」「彼が描いた場所に何度か行ったが、決して彼には近づけなかった」と賛辞を惜しまなかった。

  コローの油彩画が出品された競売に出かけたモネは、「私たちはコローに比べると全く無力。今日は人生で最も悲しい日」と話したという。ゴッホをめぐっても「ミレーに愛着を持つ一方、コローのことも称賛し、気になって仕方がなかったようだ」と指摘する専門家もいる。

  ルノワールらが、自らの作品の中に込めたコローへのあこがれ。それを味わえるのも、今回の展覧会の大きな特色だ。


  12月7日まで。月曜休館(祝日の時は翌日休館)。一般1500円、高校・大学生1100円、小・中学生600円
   

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